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限定承認とは?単純承認との違いや注意点などわかりやすく解説

限定承認とは相続方法の1つで、被相続人(=お亡くなりになった方)が生前有していた債務をすべて清算した後、残った相続財産のみを相続人が承継する方法のことをいいます。

この他相続方法には、後述する単純承認や相続をする権利を放棄する相続放棄があります。

今回は相続方法のうち限定承認について、単純承認との違いや注意点などを詳しく解説していきます。

単純承認と限定承認の違い

単純承認とは、相続財産すべてを相続する方法のことをいいます。

これに対して限定承認は、債務を返済して余った財産の範囲で相続を行うものであり、単純承認と限定承認では相続可能な財産の範囲に違いがあります。

限定承認のメリット・デメリットと注意点

1.限定承認のメリット

相続財産には、被相続人の方のプラスの財産のみならず借金の返済義務といったマイナスの財産も含まれます(民法896)

そのため、単純承認を行った相続人は、相続した財産のみによっては支払うことのできない借金等がある場合であっても、その返済義務を負うことになります。

これに対して限定承認の場合には、借金等の返済を行った後に残っている財産を相続するため、相続人が返済義務を承継することはありません。

この点が、限定承認の大きなメリットとして挙げられます。

 

2.限定承認のデメリットと注意点

限定承認は相続人全員で行う必要があります。

そのため、1人でも限定承認に反対する相続人がいる場合には限定承認を行うことができないことに注意する必要があります。

また、限定承認をするためには費用が必要であるという点もデメリットとして挙げられます。

限定承認の手続の流れ

限定承認の手続は、以下のような流れに沿って進みます。

 

①家庭裁判所への申述

限定承認を行うためには、家庭裁判所にその旨の申述を行う必要があります。

この申述は、相続人全員で行わなければならず、また、自己のために相続の開始があったことを知ってから3カ月以内に行わなければならないため、注意が必要です。

 

②相続財産管理人の選任

相続人が複数いる場合、家庭裁判所は職権で、相続人の中から、相続財産の管理や清算を行う相続財産管理人を選任します。

 

③官報での公告

限定承認後5日以内に、限定承認をした旨を官報に掲載して公告します。

相続に関するお悩みは宇田法律事務所にご相談ください

今回は、限定承認について解説していきました。

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また、繁華街でもビルオーナーをしていた関係か、反社会的勢力との間でのトラブルに巻き込まれることもありました。
父親からは、口酸っぱく「最終的には自分の身を守ってくれるものが法律だ。」「法律はどんなところでも通用する。法律を使えば国が味方になって力を貸してくれる」などと聞かされて育ちました。
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