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高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、交通事故などの影響で脳にダメージが生じ、認知障害や人格変化など、以前とは異なる精神・知覚状態になってしまうことをいいます。高次脳機能障害は、骨折や自動車の損傷など、目に見えるような外在的な障害ではないですが、高次脳機能障害を負った被害者が社会生活に支障をきたすことはもちろん、被害者の周辺の人にも負担がかかる点で決して軽くはないです。

 

高次機能障害は、認知症と違い発症時期のタイミングが明確です。正確にいえば、高次脳機能障害の場合は脳損傷の時期が交通事故であるわけで、その意味で明確なのです。
また、認知症は日常生活の中で徐々に症状の重度が進行するのに対して、高次脳機能障害はそのような症状の悪化はないとされています。もっとも、実際の診察では本当は高次脳機能障害であるにもかかわらず認知症であると診断される場合もあるので、繰り返しの診断が必要ということになります。

 

高次脳機能障害の症状としては、
・少し前の出来事が思い出せなかったり新しい物事を記憶することができなくなる(記憶障害)
・自分の行動に集中できず注意が散漫になる(注意障害)
・その場の状況に適応し融通をきかせて柔軟に行動することができない(遂行機能障害)
・他者とのコミュニケーションが著しく困難になる(社会的行動障害)
・片側にある物や人を見落とし、ぶつかってしまう(反側空間無視)
・言語を用いて会話をすることができなくなる(失語症)
などが挙げられます。そして、それぞれの症状の重軽度により支払われる保険金も異なります。

 

上述のように目に見えるとような外在的な障害でないため、後遺障害として認定されることが困難であると言われています。車を運転する人全員が加入を義務付けられている自動車損害賠償保険では、行為障害の程度に応じて等級を定め(等級認定)、等級に応じた保険金額を定めています。

 

等級認定の内容と保険金額は以下のようになっています。

 

1級;神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの→4000万円
2級;神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの→3000万円
3級;神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの→2219万円
5級;神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの→1051万円
7級;神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの→1051万円
9級;神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの→616万円

 

また、高次脳機能障害によって日常生活や社会生活に制約があると診断された場合、「器質性精神障害」として、精神障害者保健福祉手帳の申請対象になります。 精神障害者保健福祉手帳とは、いわゆる障害者手帳のことです。精神障害者保健福祉手帳を所持することにより、各種税金や公共料金等の控除や減免、公営住宅入居の優遇、障害者法定雇用率適用等のサービスを受けられることになります。

 

このように、支払われる保険金額は等級によりかなり異なり、そしてその後の生活の障害サービスを受けられるかどうかに関わってくるので、それだけに被害者が正確な等級認定をしてもらうことが重要になってくるのです。
そこでで高次脳機能障害を負ったときに、弁護士に事件の依頼をすることで相応しい賠償金額・保険金額を得ることが期待できます。

 

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私が弁護士を志した理由は、父親の影響によるところが大と言っても過言ではありません。
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また、繁華街でもビルオーナーをしていた関係か、反社会的勢力との間でのトラブルに巻き込まれることもありました。
父親からは、口酸っぱく「最終的には自分の身を守ってくれるものが法律だ。」「法律はどんなところでも通用する。法律を使えば国が味方になって力を貸してくれる」などと聞かされて育ちました。
父親の思惑通りか否かは不明ですが、大学進学後は法学部へ行き、実際に法律を扱う「弁護士」という仕事に就くことになりました。

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